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いかのおすし

いかのおすし
 「いかのおすし」というのをご存知だろうか?
   1. 知らない人についていかない。
   2. 知らない人の車にらない。
   3. お声で「助けて!」と叫ぶ。
   4. 連れていかれそうになったらぐ逃げる。
   5. 何かあったら近くの大人にすぐらせる。
を合言葉にしたもので、警視庁が子どもの防犯のために作成した
防犯標語で、小学校を中心に普及に努めていると聞く。

 同じ団地に住むMちゃんは娘の大の仲良しで、毎日のように
遊びに来ていた。ある日小学校の近くを車で通りかかると、Mち
ゃんが大きなランドセルを背負って帰宅の途中だった。車を止め
て「Mちゃん乗んなさい。一緒に帰ろう。」と言うと、悪魔に遭
ったような表情で後ずさりして、乗ろうとはしなかった。

 小学6年生の娘が通っていた学習塾から「知らない大人から声
を掛けられた時の注意書きのようなものが回ってきた。家人に聞
くと、娘が夜帰宅時に「お嬢ちゃん、遅いから家まで送ってあげ
よう。」と声を掛けられ、逃げ帰ったのを塾に通報したのが原因
であるらしい。「黙って、走って逃げた。」と言うので、「人が親
切に声を掛けたのに、逃げるとは何事か!『有難うございます。
すぐ近くですから結構です。』と何故言えなかったのか?」と叱
った。お声で助けを呼ぶことはしなかったが、
ぐ逃げるを実行したのである。

 女児を殺害して死刑判決を受けた容疑者が、DNAの再鑑定に
より無罪となった。報道では、晴れて無罪となった容疑者の声高
な警察・検察への謝罪要求と、捜査の無謀に対する非難一色であ
ったが、理由は何であれ、強制された自白がもたらした社会的な
損失は誰の責任だったのだろうか? 勿論、マスコミは捜査のあ
りかたなど、体制側の問題のみを論(あげつら)えば免責と心得ている。
真はそうではない。
機関が、その固有の職業病で贋を真と強弁し、それを正当化する
ための技術を磨いてきたのは、北朝鮮の洗脳手法などを説明する
までもなく、歴史的な事実であり常識である。
それをけしからんものと考えるなら、彼等の利益に加担するのは
自己と社会に対する裏切りである。如何に苛烈な心理的・肉体的
拷問があろうとも、敢然と立ち向かうのが己に対する正義という
ものだ。こういうと、拷問の凄ましさを知らないからそんな暖気
なことが言えるという反論が出てくるだろう。事は究極の状況で
真贋のどちらを執るかという選択の問題である。贋を執る人は、
自分がいま将に追い詰められている罪状とは異なる犯罪者
になろうとしていることを自覚しなければならない。
真を執る人は自分の命を懸ければ良いだけのことだが、村木厚子
の例が示すように、生きたまま、贋に一矢を酬いることが可能な
こともある筈だ。
ここで少し説明を加えると、このような事態に遭遇したとして、
葉隠れ方式で行くのか、忠臣蔵方式で行くのかと言う選択肢があ
る。山本常朝は、喧嘩を売られたらその場で相手を切り殺し、直
ちに切腹すべきことを述べている。このような美学から言えば、
大石内蔵助の優柔不断は許せないことになる。
葉隠聞書一で常朝は、「赤穂浪士の仇討ちも泉岳寺で腹を切らな
かったのが落度と言うべきだ。それに主君が死んで敵を討つまで
のあいだが長すぎる。もしそのあいだに吉良殿が病死でもされた
ときにはどうにもならないではないか。」「上方の人間は小利口だ
から、世間から褒められるようにするのは上手である。」(奈良本訳)と言っている。
注)四十七志の死因は、短刀は用意されていたが切腹ではなく、斬首。

一方、内蔵助は資金計画書(家計簿)なども残っているように、
仇討ちを失敗の無いように合理的・緻密に計画して目的を達成した。
 拷問の壮絶は、想像の範疇になるが、それに負けたとして残る選
択肢は忠臣蔵方式である。再審請求などのためには、拷問と同等あ
るいはそれ以上に困難とも言える活動に、多くの人々を巻き込まな
ければならないだろう。
岡田嘉子の例は、後者であったが、嘘の自白をした直後(亡命の
1年後)自白を根拠に杉本良吉は銃殺されていたことが最近判明し
た。ついに勝ち取った名誉回復の20年前である。

同じ無罪を勝ち取った厚生労働省キャリアの村木厚子のケースは、
検察の尋問対応も前者とは全く異なったものであったであろうとは
言え、本人が毅然とした対応をしたか、人としての責務(真)を貫い
たか否かで、事柄の真贋は真逆のものとなるのだ。

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